ダメアニゲオタのmutaが日記とか何かをしていくブログ。
Posted by muta - 2009.09.13,Sun
『先日のこと その4』のつづき。
調整や保証の細かい説明を受けてから自転車の納品された。 当然これから千葉県某所にある家まで漕いで帰らなければいけない。 それは買ったときからわかっていたことなのでそれに対してはやぶさかではないのだが、お天道様の姿が見えないのはどういうことなのだろう。
一度、時計を確認する。
…午後六時を過ぎていらっしゃる。
もう夜間走行決定じゃないか。
乗ったことのないピストバイク、しかも、乗ったことのないロード仕様の車体の初走行が都内というだけでも、かなり勇気がいるというのに、その上夜道とは、ステージ5をノーマル装備で挑むグラディウスぐらいに難易度が高いぞ。 それに、ここ数年すっかり引き篭もりが週間となって、体力に自信はないし、ここ(都内)から家(千葉県某所)までの道もわからない。 無事に帰れるのか不安だけど、今日中に帰れるのかも不安。 あー、もっと日の高いうちに買っておけばよかった。
でもまあ、過ぎたことをいつまでもウダウダ考えていてもしょうがない。 今はただ、前に漕ぐのみだ。
自転車にまたがり、ペダルを前にと漕いでみる。
…お、進んだ…、っと、空転できないから変な感覚…、
っと、油断すると前につんのめりそうになるな…、
よっ、っと、あっと…、はっと、よっ、…こうか! この…、よっ! よっ!
走行開始1分未満。
さっそく問題が発生しました。
走行中にトーークリップを足を固定することが出来ない…。
ペダルをそのままにしておくと、トークリップのついている面は重くてバランス悪いのでクルッと裏返り、常にクリップとは反対の面が上を向く形になってしまう。 おそらく、愛用者の方々は、クリップを器用に足で半回転させるなどしてはめるのだろうが、初心者のためそれが出来ない。 電柱などに手をついて止まった状態なら固定出来るのだが、都内の道だと一時停車する場面が多く、そのたびに何回も地面に足をつけ、その度に付け直さなければならなくなってしまうので、ぜんぜん前に進めない。 色々試してみたあげく、右足だけ固定して、左足は足をつけるために固定しないことにした。
「東に行けばなんとかなるだろう」という考えから、標識を頼りに東に進み、大体、錦糸町周辺と思われる場所まで進んできたところで、またまた緊急事態が発生した。
隊長! 右ふくらはぎが釣りそうです!
どうやら、フットブレーキを行う際の『つま先を引いて逆回転をかける』動作が、普段あまり使わない筋肉を多用するため、事態を招いたようだ。
先はまだまだ長い。 というか、走り出したばかりだ。 ここは大事をとって一度ストレッチするのが得策だろう。 丁度適当な広さの公園があったので、その公園の前に止まって、足をつけた瞬間、事件が起こった!
ひ、左ふくらはぎ釣った……。
単に運動不足なのも原因だった。
しばらく、足をついた状態で固まる。
少し痛みが引いてから、公園に入って両足を念入りにストレッチする。 もちろん、痛いが自転車がある以上、電車で帰るわけにも行かない。 どうしても再び走れるようしなければならない。
ストレッチすること数十分。 時間をかけたおかげでようやく走れそうになってきたので、再びまたがり、漕ぎ進める。 ただ、まだ全快ではないので、ガラス細工を扱うように慎重に力を入れる。 情けないことこの上ないが、そうでもしないと、いつまで経っても家に辿り着けない。 恥よりも今は生きて家に帰ることが一番大切だ。
そんな感じで、時に再び釣りそうになり、時につんのめりそうになり、時にペダルを縁石にこすりつけながら、進んでいるうちに、あることに気づいてきた。 私だけかもしれないが、『トークリップに足を引っ掛けないほうが漕ぎやすい』。 「なぜか?」と訊ねられたら、「なぜだ?」と自分でもわからないが、こっちのほうが楽に漕げる。 結局、気がついてからしばらくは両足とも固定せずに走ることとなり、せっかくつけたトークリップは、ただの飾り状態になっていた。
自転車は東に走る。
2、3度橋を超えて、現在は都県が東京から千葉になったあたり。
だいぶピストバイクに慣れてきた。
つまるところ、無駄な抵抗はせず自転車の流れに足を乗せて自転車と一体になることが、この自転車の乗り方であり、同時にそうして得られる一体感こそがこの自転車の楽しさでもあるのだな。 無駄な抵抗が出来ないほど足が疲労してきたおかげでいろいろつかめていたぞ!
疲労でテンションがヤバイ位に高くなりながら、いくつもの坂を上り下って橋を越えていき、ひたすら自転車を漕ぎ進めていたら、ようやく、知っている道に出てきた。
ということは、家は近い。
なじみの道を走っていくと、なんとなく、凱旋をしているような気持ちになってきた。 高まる気持ちがバネとなってペダルを漕ぐ足に力が入る。
今ならどんな道でも怖くない!
でも、家の近所の上り坂は押さないと登れなかった。
気力は肉体疲労には勝てないことが証明された瞬間だった。
こうして、ヘロヘロになりながらも、なんとか無事に家へと帰ってこれた。
その頃には、膝が立たなくなっており、よぼよぼの老人のようにしか歩けなくなっていて、自分の運動不足を身に染みるほど悔やんだ。
しかし、よく考えてみたら、常に回るペダルと一緒に足をまわしていなければならないのだから、ピストバイク自体、長距離を走るのに向いていないような気がする。 家のリビングに倒れこんだとき、今更ながらそんなことに気づいた。
でも、まあ、疲れはしたけど、映画も観たし、自転車はあれはあれで面白かったし、なんだかんだで楽しい一日だった。 こんな充実した一日を過ごしたのは久しぶりかもしれない。 ああ、今日はぐっすりと眠れそうだ。
疲労感と充実感を一緒に味わいながら部屋に戻り、荷物を置く。
すると、いつの間にかに友人からのメールを受信していたことに気がついた。 どうやら、家に着くちょっと前に届いていたらしい。 確認するとこんな内容のメールだった。
「今からモンハンやるけど、来れる?」
む、無理っ!
調整や保証の細かい説明を受けてから自転車の納品された。 当然これから千葉県某所にある家まで漕いで帰らなければいけない。 それは買ったときからわかっていたことなのでそれに対してはやぶさかではないのだが、お天道様の姿が見えないのはどういうことなのだろう。
一度、時計を確認する。
…午後六時を過ぎていらっしゃる。
もう夜間走行決定じゃないか。
乗ったことのないピストバイク、しかも、乗ったことのないロード仕様の車体の初走行が都内というだけでも、かなり勇気がいるというのに、その上夜道とは、ステージ5をノーマル装備で挑むグラディウスぐらいに難易度が高いぞ。 それに、ここ数年すっかり引き篭もりが週間となって、体力に自信はないし、ここ(都内)から家(千葉県某所)までの道もわからない。 無事に帰れるのか不安だけど、今日中に帰れるのかも不安。 あー、もっと日の高いうちに買っておけばよかった。
でもまあ、過ぎたことをいつまでもウダウダ考えていてもしょうがない。 今はただ、前に漕ぐのみだ。
自転車にまたがり、ペダルを前にと漕いでみる。
…お、進んだ…、っと、空転できないから変な感覚…、
っと、油断すると前につんのめりそうになるな…、
よっ、っと、あっと…、はっと、よっ、…こうか! この…、よっ! よっ!
走行開始1分未満。
さっそく問題が発生しました。
走行中にトーークリップを足を固定することが出来ない…。
ペダルをそのままにしておくと、トークリップのついている面は重くてバランス悪いのでクルッと裏返り、常にクリップとは反対の面が上を向く形になってしまう。 おそらく、愛用者の方々は、クリップを器用に足で半回転させるなどしてはめるのだろうが、初心者のためそれが出来ない。 電柱などに手をついて止まった状態なら固定出来るのだが、都内の道だと一時停車する場面が多く、そのたびに何回も地面に足をつけ、その度に付け直さなければならなくなってしまうので、ぜんぜん前に進めない。 色々試してみたあげく、右足だけ固定して、左足は足をつけるために固定しないことにした。
「東に行けばなんとかなるだろう」という考えから、標識を頼りに東に進み、大体、錦糸町周辺と思われる場所まで進んできたところで、またまた緊急事態が発生した。
隊長! 右ふくらはぎが釣りそうです!
どうやら、フットブレーキを行う際の『つま先を引いて逆回転をかける』動作が、普段あまり使わない筋肉を多用するため、事態を招いたようだ。
先はまだまだ長い。 というか、走り出したばかりだ。 ここは大事をとって一度ストレッチするのが得策だろう。 丁度適当な広さの公園があったので、その公園の前に止まって、足をつけた瞬間、事件が起こった!
ひ、左ふくらはぎ釣った……。
単に運動不足なのも原因だった。
しばらく、足をついた状態で固まる。
少し痛みが引いてから、公園に入って両足を念入りにストレッチする。 もちろん、痛いが自転車がある以上、電車で帰るわけにも行かない。 どうしても再び走れるようしなければならない。
ストレッチすること数十分。 時間をかけたおかげでようやく走れそうになってきたので、再びまたがり、漕ぎ進める。 ただ、まだ全快ではないので、ガラス細工を扱うように慎重に力を入れる。 情けないことこの上ないが、そうでもしないと、いつまで経っても家に辿り着けない。 恥よりも今は生きて家に帰ることが一番大切だ。
そんな感じで、時に再び釣りそうになり、時につんのめりそうになり、時にペダルを縁石にこすりつけながら、進んでいるうちに、あることに気づいてきた。 私だけかもしれないが、『トークリップに足を引っ掛けないほうが漕ぎやすい』。 「なぜか?」と訊ねられたら、「なぜだ?」と自分でもわからないが、こっちのほうが楽に漕げる。 結局、気がついてからしばらくは両足とも固定せずに走ることとなり、せっかくつけたトークリップは、ただの飾り状態になっていた。
自転車は東に走る。
2、3度橋を超えて、現在は都県が東京から千葉になったあたり。
だいぶピストバイクに慣れてきた。
つまるところ、無駄な抵抗はせず自転車の流れに足を乗せて自転車と一体になることが、この自転車の乗り方であり、同時にそうして得られる一体感こそがこの自転車の楽しさでもあるのだな。 無駄な抵抗が出来ないほど足が疲労してきたおかげでいろいろつかめていたぞ!
疲労でテンションがヤバイ位に高くなりながら、いくつもの坂を上り下って橋を越えていき、ひたすら自転車を漕ぎ進めていたら、ようやく、知っている道に出てきた。
ということは、家は近い。
なじみの道を走っていくと、なんとなく、凱旋をしているような気持ちになってきた。 高まる気持ちがバネとなってペダルを漕ぐ足に力が入る。
今ならどんな道でも怖くない!
でも、家の近所の上り坂は押さないと登れなかった。
気力は肉体疲労には勝てないことが証明された瞬間だった。
こうして、ヘロヘロになりながらも、なんとか無事に家へと帰ってこれた。
その頃には、膝が立たなくなっており、よぼよぼの老人のようにしか歩けなくなっていて、自分の運動不足を身に染みるほど悔やんだ。
しかし、よく考えてみたら、常に回るペダルと一緒に足をまわしていなければならないのだから、ピストバイク自体、長距離を走るのに向いていないような気がする。 家のリビングに倒れこんだとき、今更ながらそんなことに気づいた。
でも、まあ、疲れはしたけど、映画も観たし、自転車はあれはあれで面白かったし、なんだかんだで楽しい一日だった。 こんな充実した一日を過ごしたのは久しぶりかもしれない。 ああ、今日はぐっすりと眠れそうだ。
疲労感と充実感を一緒に味わいながら部屋に戻り、荷物を置く。
すると、いつの間にかに友人からのメールを受信していたことに気がついた。 どうやら、家に着くちょっと前に届いていたらしい。 確認するとこんな内容のメールだった。
「今からモンハンやるけど、来れる?」
む、無理っ!
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