しまなみ海道サイクリングのつづき。
生口島はほぼ海沿いのコース。 横にきれいな海を感じながら走るのはやはり気持ちいい。
ここら辺ぐらいでぼちぼち他のサイクリストを見かけるようになってきた。 そういえばそろそろお昼近い。
そんなところで、おみやげ屋とジェラート屋を発見。 おみやげ屋はそのまんまこの島の特産品などを扱った小さなお店。 そのお隣にあったのがジェラート屋でなんでもここで店が開きたくてわざわざ建てたらしい。 せっかくなので立ち寄ってみた。
おみやげ屋はなんか暇そうにしていたけど、ジェラートのほうは結構有名らしく観光バスなど普通の観光客も来店していた。
この日は天気がいい・・というか良過ぎた。 おかげで丁度このときボトルホルダーのマックスコーヒーが空になってしまっていた。 先の安全のためにも水分補給をしっかり取らねばならない。 運動には先のことも見据えた自己管理が大切なんだ。 そうなんだ。
ということで、mutaさんも負けじと来店して人気メニューらしい特産のデコみかんと伯方の塩のダブルを注文。 デコみかんは柑橘系の酸味でさっぱりとした味わい。 塩のほうは軽い口どけの牛乳塩ソフト。 ちなみにこいつに限り写真は撮っていない。 すぐにダラダラと垂れだしてそれどころではなかった。 ジェラートってこんな早く溶け出すものだったのか? 味はうまかったんでまあいいんですけど。
再び自転車を走らせてしばらく。 やっぱり小腹がすいたので今度はおみやげ屋で買った特産品で休憩。
デコジュレとかいうみかんのジュレと、たこ天。
みかんは言わずもがなの特産品。 そしてどうもこの生口島はたこが特産らしく、たこ料理のお店をよく見かけた。 そんなわけでこのたこ天も名物らしい。 ちなみにたこ天といってもてんぷらではなく、たこ入りのさつま揚げみたいなもの。 そういえばさつまあげのことを○○天と呼ぶ地域があったけど、ここらへんだったのか。 じゃあ、快らk・・・。
味はまあ・・・、みかんのジュレとたこのさつまあげだねえ・・・。 それ以上言葉がないくらい想像通りの味。 まずいってわけではないです。 ごちそうさまでした。
ちなみにこの後、適当な飯屋に入ろうと思いながら走っていたが、結局入ることはなくこれが実質の昼飯となりました。
再び自転車を走らせると目の前に現れたのは隣の大三島に繋がる多々羅大橋(全長1480m・自転車有料)。
そういえば書き忘れていたけど、しまなみ海道の橋はだいたい自転車有料。 橋に設置されている料金箱にお金をポンと投げ込むシステムで金額は橋によってまちまち。 便利な回数券も売られているらしいけどmutaさんうっかり失念していて、全部現金で支払いました。
話し戻って、この多々羅大橋。 面白い特徴があって、柱(なんていうんだ?)の間で手などをたたくと音が何度も反響するそうな。 試しにおかれていた拍子木をおもいっきりたたいてみたら本当に何度も反響するから驚きだ。 かがくってすげー。
次の大三島はしまなみ海道のなかでもわりと大き目の島なのだが、橋から橋への道は割りと近い。 明日そこそこの距離を走ることになるのだが、この日は海が綺麗ですねってぐらいの印象でさっさと次の橋、大三島橋(全長328m・自転車有料)にやってきた。
この大三島橋、どうやらしまなみ海道で一番短いらしい。 大三島も短かったが渡る橋まで短いとはなあー。
とか思ってたら、次の伯方島も短かった。
気がついたら次の橋が見えるくらい短い道程で2kmあるのかないんだか。 『は!か!た!の!塩!』で唯一名前を知っている島だっただけになんの発見もないままあっさり通過してしまうことが少し残念だった。
伯方・大島大橋(全長1230m・自転車有料)を渡ってとうとう最後の島、大島へ。
これまでの島に比べると名前に特徴がないというか飾り気がないというか、実にシンプルな名前の島だが、こいつがなかなか曲者だった。
いままでの島はどこかしら海沿いを走るコースがあったのだが、ここの島だけほぼ内陸のコース。 しかも坂道。
秋の夕日はすでに落ちようとしている時間になり、mutaさんもペースが落ち気味になってきた。 そんなところに坂道(上り坂)である。 まるで最後の試練かなにかかの仕打ち。
しかも道、間違える。
あとで合流してから気がついたんだけど、これがどうやら正規ルートより傾斜がきついか長いっぽい道で、もうmutaさん「乳酸!乳酸が溜まる!乳酸とってるぅー!」と悲鳴を上げながら登っておった。
最後になんちゅうトラップしかけてくれるんだろうと、このときは思ったものだが、実はラスボスは他にいた。
最後の橋。 今治へと繋がる来島海峡大橋である。
三つの橋からなるこの橋の全長は4105m。 伯方のサイクリングロードより長い!
しかも橋の構造上中央を高くしているために若干の勾配がある。 加えて高所ゆえの風(こんなときに限って向かい風)もあるときた。 疲れが隠せなくなったmutaさんには地味に応えた。
しかし、周囲に島がなく長いこの橋は、今まで走った橋のなかで一番橋の上を自転車で走っている・海の上を自転車で走っているんだ!という感覚を味わえた。 さらに夕日に向かって走るその景色のなんと美しいことか。 疲れてはいたがその瞬間、確かに充実していた。
長い長い橋を越え、やがて自転車は四国に辿り着いた。 考えてみれば人生初の四国上陸であった。
橋からしばらく町を走って今治駅に到着。 本当に自転車で辿り着いたんだと改めて実感した。
そういえば尾道駅にあった自転車組み立て場は今治駅にもあったのだろうか。 自転車屋はあったが、それは確認していなかったなあ。
時間があったのでぐるっとまわって遠巻きに今治城を見学。 さすがに中に入って観光する気はおきなかった。
見学したら本日の宿へ向かって、本日の走行は終了した。
ちなみにこれが本日の走行結果。 だいたい9時ぐらいにスタートして5時。 公務員みたいなスケジュールだが、初心者がこの距離走るんだったらこんなもんか。 早い人は3時間ぐらいとか聞いたけど、私には無理だなあ。
以上が私のしまなみ海道サイクリングでした。
私のような初心者でも走破可能ですので、興味がある人はぜひトライしてみてください。 きっと楽しいサイクリングになると思います。 天気に恵まれていたら!
遅れましたが、旅の記録。
さて、まず前提として記しておきますが、mutaさんははっきり言って自転車初心者です。
一見して自転車乗りとわかるようなヘルメットにサングラス、ウェアーに身を包むこともなければ、ママチャリなんて相手にもならないような快速をとばしたりはしません。 というか出来ません。
今回自転車で周るのは、あくまで『島々を自転車で渡ってみたい』という願望からくるもので、心情的には『今日は天気がいいからピクニックに行こう』ぐらいの軽さだったりします。
ですので、まあそんなことやってきたんだな程度の温かい目で見てください。 オナシャス!
ということで、今回の広島旅の一日目。
場所は尾道。 ここからしまなみ海道を渡って愛媛県の今治を目指します。
尾道駅の横には自転車組み立てのためのスペースがあり、電車で来た人帰る人はここで自転車をいじってたりしました。 なんだかしまなみ海道のスタート地点であることを改めて実感させられました。 まあ、私がそれに気づいたのはあとからでして、普通に駅前で組み立ててしまいましたがね。
ちなみに写真右上のお城は尾道城というただの城型の展望台で、しかも使用されていない廃墟らしいっす。
そういえば、今回使う自転車をなんやかんやで紹介していなかったので、パパッと紹介。
使用したのはDAHON のVisc.P20という折りたたみ自転車。 折りたたみなのは元々自転車旅ではなく、電車で行った先で使える自転車を考えていたため。 今回はそれに急遽用意したTOPEAK スーパーツーリストDX チューブラーラックなるリアキャリアとキャリアバックを引っ付けて旅仕様にしました。
さらに事情により出発の30分ぐらい前になってからあわてて準備をしてパンパンに膨れてしまった荷物のせいで、結構ケツが重くなってしまい、結果ただでさえバランスの悪いミニベロがさらにバランスが悪くなってしまったという有様。 これが後々に響くのですが、それはまた別のお話。
さて、しまなみ海道、尾道側から最初に架かる橋は、新尾道大橋(全長546m)、又はその隣の尾道大橋(全長346m)・・・・と、いいたいところだが、こちらの橋はなんやかんやで自転車の通行はご遠慮願われているため、最初は渡船で最初の島、向島に渡ります。
渡船はいくつかあるみたいですが、mutaさんが使ったのはこちらの渡船。 この面に覚えがある人もいるでしょうがそれもまた別のお話。
車も乗れる船なので、自転車も楽々乗れました。 写真は向島に渡ってから尾道を振り返ったところ。 島といっても名前の通り向こうの島。 こんなにも尾道が近い。 さあ、がんばって今治を目指すぞ!
しまなみ海道はサイクリングロードとなっているので、各所に休憩所のほか関連施設があり、経路となる道路には側道の白いラインの横に水色のラインが敷かれている。 わざわざ地図を見なくてこのラインに沿って走れば迷わず街道を走行できるというわけだ。 迷ったけど!
船をおりてからその水色のラインがある本線を目指して走る。 程なく本線に合流。 ここからしばらく町の中を走る。 そんなかんじで商店だの住宅だのと千葉の田舎を走っているのとさほどかわらない風景ばかりだったので、ここが小さな島のなかだという感覚がいきなりなくなってきていたが、しばらくすると海沿いの道に出て、改めて瀬戸内海にいることが実感できた。 そうか。 島だからといって同じ日本なら町の雰囲気は変わんないよなあ。
この日は晴天に恵まれた。 お日様の暖かさと水面で反射する光を横に走るのは気持ちよかった。 それはまるでついつい写真で記録するのを忘れてしまうくらい気持ちいいサイクリングだった。 この間の写真がないのはそういうことにしておこう。 そういうことにしておこう。
こうしてペダルをこいでいると次の橋にやってきた。
あれが、隣の因島に架かる橋。 因島大橋(全長1270m・自転車有料)だ。 ここから初めて念願の自転車で橋を渡ることが出来る。
橋は高所にあるため坂道を登り、入り口へ。 さすがの平日、しかも朝。 すれ違う人が誰もいない。
この橋は、しまなみ海道のなかで唯一車道の下に歩行者・二輪車の道路がある二階建て構造。 おかげで、景色は柵越しだったが、それでも横を見れば海のうえ。 海の上を走る感動に思わず笑みがこぼれてしまった。 こんなことがまだまだ続くんだなあ。
さて橋に行くために坂道を登るのであれば、当然橋を渡ったら下り道だ。 前述の通り平日の朝、誰もすれ違わない。 加えて単純な直線ではなく傾斜にそって作られた坂道は二輪車が走行することを考えてしっかりと舗装されていた。
そんな道を自転車で一気に下っていくのが楽しくないわけがない。
ちゃんと対向車や歩行者に注意して速度は抑えるところで抑え、走行する場所も気遣って下っていたが、それでもなにこれ超楽しい状態。 峠を攻める車ってこんな感じ? 結果として誰も来なかったが、それがわかっていたら抑えず下ってみたくなるくらい因島側の坂は楽しい下り道だった。 これまた結果論で主観だがしまなみ海道の橋のなかでは、ここの下りが一番楽しかった。 真似されても困るし、十分注意して走ってもらわないと困りますが。
そういえば、走るばかりで今のところ観光名所を巡ったりと旅らしいことをしていない。 ご都合なことに因島には観光名所っぽいところがあるので、しまなみ海道を一時外れてそちらに行ってみることにした。
そちらはどちら?
こちら。
Sai・・・。
ここ因島はあの『ヒカルの碁』でおなじみの本因坊秀策 藤原佐為・・・のモデルとなった本因坊秀策が生まれた場所だったそうな。 その関係でここには本因坊秀策囲碁記念館(漢字多!)があるそうなので、ヒカルの碁にちなんだなにかが展示されていないか確認がてらちょっくらやってきた。
しかし、中は至って真面目な記念館だった。 そりゃそうだ。
ヒカ碁成分といったら、本棚に単行本が並んでいるぐらいで、イラストが飾ってあるとかサインがあったとかそういうことはなかった。
まあいってもmutaさんあまりヒカ碁知らないんだけどね。 漫画もネット碁やり始めから名人っぽい人とネット碁打つぞ!ってところまでしか読んだことないし。
ちなみに敷地内に本因坊秀策の生家も再現されていた。
台所はIH。
ネタが撮れたのでしまなみ海道に戻る。 この後遠巻きに水軍城なるところを見てきたが割愛。
本線に戻りしばらく、再び海沿いの道に出た。 気持ちよく走っていると目の前に次の橋が見えてきた。
奴の名は生口橋(全長790m・自転車有料)! 次の島、生口島へと繋がる橋だ!
・・・予想以上に長くなってきたので、今回はここまで!
次回、ジェラートおいしかった編!
ただいま。
旅から帰ってきました。
一時はどうなるかと思った例の自転車もなんとか納車され、当初の予定通りの自転車移動の旅ができました。 いやー、ぶっちゃけ間に合いそうもなかったら実家にあるピストで代用するしかないと腹をくくっていただけに間に合ってよかったですよ。
本来ならすぐに旅の報告をすべきなんでしょうが、帰ってこのかた記事を書いていると異様なほどの睡魔で気がついたら寝落ちする毎日。 加えて総数800枚以上もある旅の写真のどれを使うか編集も大変でいまだに記事が書けていません。
少しずつでも片付けて早く書けるように努力します。
さて、そんな旅の中身の前に改めて経緯を説明。
数年前のことである。
たまたまみていた自転車日本一周のネット動画で『しまなみ海道』を走っているシーンがあった。
しなまみ海道とか広島の尾道から愛媛の今治まで瀬戸内海の島々と橋でつながった経路の総称のことで、件のとおり自転車で渡ることができるため、サイクリングロードと有名・・・らしいのだ。
その動画ではじめてこの海道のことを知ったmutaさんは、本州から四国まで自転車で渡れるということ、その景色のすばらしさに驚き感動を覚えた。
以来、いつか私もあの海道を自転車で走ってみたいと思うようになった。
とはいえ、千葉県民のmutaさんには広島はちと遠すぎる。 それこそはっきりとした意識をもって自分から行かないと一生行くこともない場所なので、夢には思うけれどあえて実行するまではしなかった。
夢は淡く残りながらも数年経った半月ほどまえ。 法事で和歌山まで行くこととなった。
丁度そのころ、がたがたと立て込んでいた仕事も一段落したので、多めに休みを取るのもいいかもしれないと心のタガが外れかかってきたこともあって、法事のついでにちょっと休みを取って旅行に行くのもいいかもしれない、とか妄想しはじめた。
旅行? どこへいく? そのまま和歌山? 大阪・京都も近いなあ。 そんなことを考えていたところで、ふとあることに気がついた。
和歌山って、広島に近くない?
近くはない。 それなりに距離はある。 が千葉からと考えると断然近い。 さらに丁度そのころ、茂原の一件で自転車を検討していたところだったし、そいつを持って走りに行くのも悪くない。
そう考えたら、あとは進むだけだった。
あれよあれよと手配を進め、気がついたら法事ではなく自転車で瀬戸内海の島と橋を走る旅を目的とした休暇届けを出していたのだった。
まあ、そんな感じで、旅してきました。
次回はいよいよしまなみ海道のサイクリングをレポートしたいと思います。
旅に出ます。
今週末、法事で関西方面に行くので、ついでに以前から行きたかったところへ旅してきます。
ええ、一週間ほど。
別に会社を辞めたとかではなく、ちゃんと会社に許可をもらってのお休み。 こういうときでもないとそっち方面にいくことなんてないから、思い切って取っちゃいました。 意外と何とかなるもんですな。
しかし、今更ながら明けたときの職場での立場が怖いなあ。 まあいいや。
なお今回の旅、自転車での移動が前提。 使うのは例の新車です。
本当はこのために買ったわけではないんですけどね。
さすがの私も旅のために新車は買わないし、使うなら慣らしたものを使いたいです。 でも、所有してる自転車は・・・まあアレなので・・旅にはあまり使いたくないし、新車は折りたたみなので持ち運びという点でもやはりこちらのほうが便利なもんで、今回はこっちで行きます。
まあ、問題は注文中だってことなんですが・・。
10月前半には納車ということだったのですが、出発の2週間前を過ぎてもなんの連絡もなかったんですよね。
まあそれはいい。 いや、よくないけど、 入荷の遅れが多々あることは身をもって知っているので、それは仕方ないです。
しかし、間に合わないのなら間に合わないで、別の手段を・・ってアレを使うってことなんですが・・・考えますし、間に合うなら使う前に試運転を、出来れば一週間前ぐらいからやっておきたいので具体的な日程を知りたい。
ということで、『うっせえ客』扱いになること覚悟でお店に連絡を取ってみたところ、なんやかんやあって、代理店には入荷しているはずだから13日(日曜日)には店舗に到着するよう手配してもらうという実にありがたい対応をしてもらいました。
それなら翌日の14日(祝日)には大丈夫とのこと。 14日だったら猶予は少ないけれど試運転は出来る。 助かった。 新車のほうで予定が組める。 ようやく安堵の息が出た。
そして、迎えた14日。
連絡がきたらいつでも取りにいけるように近くの街でうろちょろしていたけれど、何時まで経っても連絡が来ないし、来る気配もない。
またも心配になってきたので、またも『うっせえ客』になるんだろうなーと考えながら、またも連絡をとってみたらとても素敵な答えが返ってきた。
「まだ入荷してません」
え?
旅に出れる?
どうしようもなくオタク。
たぶん一生オタク。
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